会長ご挨拶

Greeting

1942年「満州交友会」として発足した当協会は、戦後、善隣友好の精神に則り、中国をはじめとする近隣諸国との友好親善に貢献する非営利・民間団体として諸事業を推進してまいりました。2012年、民法改正に対応し一般社団法人「国際善隣協会」として再出発しました。その定款に示された目的(中国及びその他の善隣諸国との相互理解を深め、善隣関係の増進に寄与する活動を行うこと)に邁進してまいりたいと思います。
今日、世界の情勢は大きく変わり、米国一極体制から米中二極体制の色彩が強まりまた、先進国を中心としたG7体制は、G20、グローバル・サウスとの連携なしに事は進展しません。ウクライナ戦争、中東情勢に対応した国際平和を図る機関は極めて不備な状況にあります。さらに、地球環境問題の発生など従来の市場経済の在り方にも大きな変革が求められ、企業や組織の社会的責任はますます強まっています。
一方、日本は明治維新による近代国家の建設、さまざまな戦後改革に次ぐ第三の開国を求められています。日露戦争後、日本の近代化に学ぼうと中国を中心とするアジア諸国の人々が日本へ渡来しますが、日本は朝河貫一(イェール大学教授)「日本の禍機」(1909年)の警告を無視し、朝鮮併合、対華21箇条要求へと進みます。
1923年中国の近代化を求めた孫文は「〔 日本は〕西洋覇道の犬となるか、あるいは東洋王道の干城となるか」と述べ、日本を去りまましたが、日本は満州事変、日中戦争へと進んでしまいました。
こうした過去の歴史を踏まえ、日本は、グローバル社会における役割を果たしていかなければなりません。私たちは、いったい何処にいるのだろうか、過去を振り返り、現在を評価・分析し、将来 を展望することが今ほど必要なときはありません。
こうした時代の要請に対応した的確な議論の展開、発信をすべく協会参加メンバー他、各界専門家による定例講演会や研究懇話会の一般公開、それらの活動情報を盛り込んだ広報誌『善隣』の発行をはじめ、さまざまな情報発信の輪を広げてまいります。
〔かかる事業活動を展開いたしておりますので、 我が国そして世界平和と進歩に対しご関心の深い皆様のご参加とご支援をお願いいたします。

一般社団法人国際善隣協会会長

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